あるいは、昔撮ったフィルムをたくさん保管しているという人も存在するはずだ。だが、フィルムは物体である。そうである以上は、傷の脅威からは免れない。従って、読み取り不能になる前にフィルムをデジタル保存しなければならない。
「PowerFilm」は、誰でも簡単にフィルムをデジタル処理できるスキャナーである。
2400万画素でデジタル保存
アナログフィルムのデジタル化作業は、決して簡単なものではなかった。
一般家庭用のフィルムスキャナーは確かにあるが、中には使い方が煩雑なものも存在する。結局、写真店にフィルムを持っていったほうが早い……という決断になりがちだ。
PowerFilmは、そうした煩わしさを解消しているようだ。その構造はプリンターに似ていて、コピー用紙の如くフィルムを差し込んで次々とそれをスキャンしていくという仕組みである。
取り込んだフィルムは、2400万画素のデジタル写真として処理される。その際、フィルムについた傷や埃などを検出し、それを画像から除去してくれるのだ。
画質の粗も修正し、より明確な画に再構築する。これらの作業は、本来ならば専門性を伴うものだ。しかしPowerFilmは、すべての作業をどのような人でも実行できるように簡略化している。それがこの製品の最大の売りだ。
想い出をいつまでも
アナログフィルムの永久保存は、一刻も早く済ませたいものだ。とくに日本は高温多湿の夏があるから、フィルムにとっては決して良い環境とも言い切れない。
PowerFilmは現在、クラウドファンディング「Kickstarter」で749ドル(約8万600円)からの出資を受け付けている。
Kickstarter