2018年6月から、入居者への引き渡しが実施される見込みだ。
・3Dプリンティング技術により短期間かつ低コストで公営住宅を建設
「YHNOVA」では、ナント大学が独自に開発した、3Dプリンティング技術によるロボット式建設システム「BatiPrint3D」を採用。
これによって、短期間かつ低コストで建設することに成功した。
95平方メートルにおよぶY字型の建物は、5つの部屋が設けられ、二層からなる高分子材料にコンクリート層が挟まれた三層の壁によって、断熱性能が担保されている。
また、室内には、温度や湿度、大気環境をモニタリングするスマートセンサーを導入。
入居者は、建物の消費電力を可視化し、電力コストの節約につなげることができる仕組みだ。
・大都市圏での住宅不足を解消するソリューションに!?
近年、欧州では、ロンドンやパリなど、大都市圏を中心に、慢性的な住宅不足が深刻な課題となっている。
3Dプリンティング技術は、エネルギー効率がより優れた丸みのある縁など、複雑な形状でも“出力”でき、材料の無駄を最低限にとどめることができるのが利点。
「ナント・メトロポール」では、今後も、公営住宅などの建設において、3Dプリンティング技術を積極的に活用していく方針だ。(文 松岡由希子)
Yhnova