・EVが走行しながら充電できる「電気道路」
「eRoadArlanda」が2014年から開発をすすめてきた“電気道路”は、送電網と接続したレールが敷設されているのが特徴だ。
電気自動車(EV)に装着した可動式アームがこのレールと接触することによって、エネルギーが移動し、車両のバッテリーを充電する仕組み。
レールは、車両が走行している間だけ作動し、車両が止まると、電流も自動的に停止する。
また、レールから車両に供給した電力量を算出するシステムも備わっており、このデータをもとに、車両ごとの電気料金を請求する流れとなっている。
とりわけ、この“電気道路”は、既存の道路インフラにも短時間かつ低コストで導入でき、普通自動車からバスやトラックなどの大型車まで、様々な車両に活用できるのが利点だ。
・ストックホルム近郊の2キロメートル区間で試験運用を開始
今回、この“電気道路”が導入されたのは、一般道893号線に沿った、ストックホルム・アーランダ空港の貨物ターミナルからロゼルズベルグの物流エリアまでの約2キロメートルの区間。
「eRoadArlanda」では、今後、2年間にわたって、スウェーデンとデンマークの統合郵便事業会社「PostNord」の貨物運送を担う電気トラックを往来させ、様々な天候や交通状況のもとで、この“電気道路”を試験運用していく方針だという。(文 松岡由希子)
eRoadArlanda