この貨物船は、肥料メーカーYARAと海洋工業グループのKongsberg Gruppenの共同開発によるもので、2020年の自律航行開始を目指している。
そしてこのほど、Kongsbergと海運マネジメントのWilhelmsonは、自律航行貨物船のデザインやコントロールシステムの設計、ロジスティックなどを行う専門会社「Massterly」を設立すると発表した。
・リモート航行から完全自動へ
Massterlyは、さしあたってはYARA Birkelandの開発・管理を行う。YARA Birkelandを運用するためにコントロールセンターを陸上に設置し、初めは人が乗り込んで操作し、その後はリモート航行に移行、そして最終的に自律運行となる。
それらを全般的にMassterlyがサポートする。もちろん、ゆくゆくは管理する船舶を増やしていくことを視野に入れている。
・海洋国家が切り開く船の自動化
Massterlyの設立について、WilhelmsonのCEO、Thomas Wilhelmson氏は「ノルウェイは世界きっての海洋国家。自律航行船舶の開発でも世界をリードしたい」と意気込む。
さらには「Massterlyは海運にまつわるあらゆるコストを下げることができる」と自信をみせる。そこには、貨物船の運航だけでなく、港での荷役作業のオートメーション化なども含まれているようだ。
陸上で無人運転車を使ったタクシー輸送システム構築の構想があることを考えれば、海でも「電気化」「自動運転化」が進むのは当然の流れといえそうだ。
Kongsberg