2014年の事故以来の、エンジンを点火しての飛行テストだっただけに、今回の成功は大きな前進となる。Virginグループを率いるリチャード・ブランソン会長はテスト飛行終了後「ようやく宇宙が近づいてきた」とツイートした。
・最高速度マッハ1.87
VSS Unityは、母機のWhiteKnightTwoとともに米モハベ空港を飛び立ち、シエラネバダの約14キロ上空でVSS Unityを分離した。
その後、VSS Unityはロケットエンジンに点火し、機首を80度上げて飛行。速度をマッハ1.87(時速2290キロ)にまで加速して30秒間飛行した。今回のフライトでの最高高度は約25.7キロだった。
・技術を証明
Virgin Galacticは2014年の事故を受け、新たなVSS Unityの開発を進め、慎重を期して最近では滑空試験を繰り返し行ってきた。そうした経過を踏まえての今回のエンジン飛行成功となり、技術面での有効性を証明した。
ブランソン会長が「今回の飛行データを分析してから次のフライトだ」としているように、今後もテストを重ねていくと思われる。
かつて、ブランソン会長は「1人25万ドル(約2670万円)で誰でも宇宙旅行に行けるようにしたい」と」語っていた。もちろん、この額は誰もが払えるものではないが、宇宙へは宇宙飛行士しか行けない、という時代は過去のものになることを予感させる。
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