2021年末までに安全性の確認などを行う試験飛行を開始し、商業運用に向けた各種データを集める。
・ロッキードが受託
NASAは米防衛大手のロッキード・マーチンと契約を結び、委託を受けた同社がX-Planeを2億4750万ドル(約263億円)で製造する。最新テクノロジーでもって騒音を抑制するのが最大の特徴だ。
NASAによると、飛行スピードに基づく現在の航空規制法では、超音速機が陸上を飛ぶことは禁止されている。だが、今回のX-Planeプロジェクトでは実際にいくつかの都市の上空を飛び、どれくらいの騒音があるか、騒音抑制が有効かどうか住民の反応などを分析する。
・コンコルドの欠点を改良
試験機は高度5万5000フィート(約1万6800メートル)を時速約1500キロで飛行。商業運航されれば、ニューヨーク−ロサンゼルス間を2時間弱で結ぶことが可能になる。
超音速旅客機といえば、かつてのコンコルドを真っ先に思い浮かべる人が多いかと思うが、コンコルドは燃費の悪さや騒音のために2003年に廃止に追い込まれた。
今回のX-Planeでは、そうした欠点を改良していくことが見込まれ、米国が本腰を入れることで再び超音速の恩恵を受けることができるかもしれない。
NASA