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Start Up AR、ロボット、IoTに海のドローンまで、個性派スタートアップが集ったSlush Tokyo 2018現地取材レポート

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AR、ロボット、IoTに海のドローンまで、個性派スタートアップが集ったSlush Tokyo 2018現地取材レポート

スタートアップの祭典スラッシュの現場より、Mr.TATEことたてさんがレポートをお届けします。そして、ただの「お祭り」には終わらない、このイベントの深〜い意義とは? ぜひ、記事の最後までご覧いただき、SNSなどでコメントお寄せください!

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世界中のスタートアップ企業が集まり、新しいアイディアを投資家やメディアに向けてアピールするピッチ大会やデモブースの展示が行われるイベント『スラッシュ(Slush)』。北欧の国フィンランドで2008年にスタートしたこのイベントは、10年を経てヘルシンキ、上海、シンガポール、東京などで開催される国際的な催しとなり、“スタートアップの祭典”として、世界中の起業家と投資家をつなぐ一大イベントに成長しました。

Slush Tokyo 2018 - Slush Tokyo 公式サイト(英語)
http://tokyo.slush.org/

スタイリッシュな映像にまとめられた、イベントの公式予告ムービーは以下の通り。
» 動画 Slush Tokyo 2018 Trailer

今回は、3月28、29日開催にかけて東京ビッグサイト開催された『スラッシュ・トーキョー(Slush Tokyo)』の会場に潜入することができたので、その現場からフォトレポートをお届けします。

Slush Tokyo 2018 フォトレポート by Mr.TATE

イベントパートナーにはリクルートやPwC、エイベックスパナソニック、ソフトバンク、ノキアなどの企業に加えてジェトロ(日本貿易振興機構)やヘルシンキ市、福岡市、仙台市などもその名を連ねています。

ARホットドッグがつまめる

それではMr.TATEが気になったブースを紹介していきましょう!株式会社アイエンターのブースでは、Microsoftのホロレンズを使用したAR体験のデモが行なわれています。


被写体(ホットドッグ)を周囲360度から撮影したデータをクラウドにアップロードし、インターネットを経由してホロレンズでARデータが閲覧可能。


傍目から見ると何をしているか謎ですが、彼はARゴーグルの中に映ったホットドッグをつまんでいます。


ゴーグルの中に見える映像はこんな感じ。 なお、実用例としては「フィンランドからデザイナーがアップロードした家具のデザインを、東京オフィスでARを使って確認する」といった使い方が想定されているそうです。


実際に体験している様子はこちらの動画でご覧いただけます。
» 動画 ホロレンズで「巨大ARホットドッグ」体験 #Slush Tokyo 2018

遠隔操作で動く巨大ロボット

会場でひときわ目を引くのは株式会社人機一体が開発した人型ロボット。


ロボットの少し後ろにある「コックピット」から、VRゴーグルを装着して操縦する仕組み。人の操作をロボットへスムーズに伝達する技術が同社の強みとのことです。

AIが営業トーク指導

コグニティ株式会社が展開するサービスは営業トークをAIで分析するシステム。成約率が高い「デキる営業担当」の会話データを元に話の展開の仕方を分析し「売れる話し方」を見つけるというもの。


ポイントは単語の出現率や量ではなく「ロジック展開の仕方」を分析する点。一例として「単価の安い商品の営業の場合は、とにかくメリットをたくさん並べて説明すると良い」「医療関係の製品の場合は、リスクについての説明を増やすと良い」といったデータが得られたそうです。

海のドローンは過酷な養殖漁業の救世主か?

養殖漁業の現場にはボートに乗ってのエサやりや巡回による鳥の追い払いなど、手間と時間がかかる作業があります。さらに、魚の盗難対策や設備の修繕などで夜間の見回りが必要になった場合は真っ暗闇の海に漕ぎ出さざるを得ず、万が一海に転落した場合は助けを呼ぶことが困難という危険と隣り合わせの状況です。

そのような危険な状況を改善するために炎重工株式会社が開発したこのボートは養殖場などでの使用を想定した「海上ドローン」です。指定したルートを自動で航行しながら餌を撒く、魚を食べてしまう鳥を追い払う、搭載したカメラが捉えた映像をリアルタイムで見ながら監視をする、といった使い方ができます。


動力はガソリンエンジンで、WiFiで接続したカメラから送られてくる映像を見ながら、以下のコントローラーを使用してリアルタイムで操縦することも可能。

海外クラウドファンディングやECで手に入れた製品を日本に送る

バイ&シップはアメリカとイギリスで購入した製品を現地の倉庫で荷受し、日本に配送してくれるサービスです。3ポンド(約1.36kg)までの荷物なら2000円、その後は1ポンド(約0.45kg)ごとに500円で日本へ荷物を送れます。

最新ガジェットとノスタルジーの融合

レトロテイストでガジェットの“再デザイン”すると言うELRETRONが展示するのは、まるでタイプライターのようなBluetoothキーボード。Android、iOS機器、Windows、Macなどに対応しているとのことです。近年の薄型キーボードと比べると、ストロークが深いため打鍵感はまったくの別物。タイピング効率よりは、見た目重視で選ぶプロダクトと言えるでしょう。


左端にレバーにはスニペット(短文)を割り当てて一発で呼び出せる機能を割り当てられるなど、実はちゃっかりモダンなガジェットとしての機能も備えているあたりは芸コマですね。

オフィスの置き菓子はIoTで無人化する

一見するとただの冷蔵庫ですが、600株式会社が提供するこのシステムは、実は「社内コンビニ」を自動販売ボックスです。


このボックスはMVNOのSIMでインターネットに接続されているため、前面にあるこの機械にクレジットカードをスワイプすると扉が開けられるようになり……


中に入っているRFID付きの商品を取り出すと「購入」が検知され、先にスワイプしたクレジットカードから決済が行われる仕組み。一般的な自動販売機と比べると、売れる物の形状や重さの制約が少ないのがメリットです。これで、オレンジやイチゴなどのフレッシュな果物などをオフィスで買えるようになるとうれしいなと思います。

IoT角材!?

mui Labが展示するこちらは木材のようなミニマルデザインのIoT端末。オフの状態だとまるで角材のようですが、写真のようにオンにすると画面に時間や天気などの情報が表示されます。


実際に操作している様子は以下のリンク先の動画でご覧いただけます。
» 動画 木片みたいなIoT端末『mui』 #Slush Tokyo 2018

スラッシュの故郷ヘルシンキ市もブースを出展

今回のイベント“スラッシュ・トーキョー”の元になっているのは2008年にフィンランドのヘルシンキで始まった“Slush”というイベント。もともと、天然資源に乏しかった同国は高度な技術と勤勉さで社会と経済を発展させてきたおり、フィーチャーフォンで世界市場を席巻したノキアなどがこの国を代表する企業です。

しかし、2000年代後半は市場がスマートフォンにシフトする中で「ノキア1社頼み」では成長が望めなくなったのも事実。そこで、新興テック企業による市場の活性化を目指し投資家とスタートアップ企業を結ぶイベントとしてSlushが誕生したと言うわけです。


フィンランドのヘルシンキでは2018年の12月に10回目のSlushが開催予定。詳細や申し込みはこちらのウェブサイトからどうぞ。

Slush 2018 公式サイト(英語)
http://www.slush.org/
ちなみに、テックに感度の高いお国柄なためか(?)、在日フィンランド大使館もソーシャルメディアを活用中。このイベントをきっかけにフィンランドに興味を持った方にはこちらの公式ツイッターアカウント(日本語)のフォローがおすすめです。

駐日フィンランド大使館(@FinEmbTokyo)さん | Twitter
https://twitter.com/finembtokyo

スラッシュ トーキョー 2018を取材した感想

スタートアップ企業が集まるイベントを見ていると意外ですが、スラッシュ(Slush)発祥地フィンランドは日本と並び高齢化が急速に進む国です。そのため、行政も企業もビッグデータやAI、IoT、ロボティクス、ブロックチェーンなどの技術を活用して社会やビジネスを効率化することに強い意欲を持っています。

そして、多様化が進み、進歩も早いこれらの先進的なテクノロジーへの取り組みは大企業内のR&Dだけでは到底カバーしきれるものではありません。そこで、行政や企業、投資家などが一丸となって技術力を持つスタートアップを育て、社会や経済の競争力を維持するという戦略が描かれているのです。

日本がフィンランドと同じようにスラッシュ(Slush)のような取り組みでスタートアップを支援することは、これから否応なく迎えざるを得ない高齢化と労働人口減少という大きな課題に挑む上でひとつの有効な戦略となり得るはずです。

このようなイベントをただの「お祭り」としてだけ見るのではなく、これからの日本が生き残るため力を生み出すための場所として考えると、自ずと取材に力が入りました。この記事をご覧になっている皆さまも、ぜひ、気になったスタートアップ企業があれば、製品を購入したりソーシャルメディアで拡散したりといった方法でサポートしていただければ、私たちの社会が活力を保っていけるのではないかと思います。

それでは、またインターネットのどこかでお会いしましょう。

【筆者】Mr.TATE(Masahira TATE)の情報 » officeTATE(オフィステイト)YouTube(1)YouTube(2)TwitterFacebookInstagram
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