しかし、米国マサチューセッツ拠点のスタートアップ「Affectiva」が手がけるのはその技術を応用した運転アシストシステムだ。居眠り運転の兆候などをいち早くキャッチし、安全運転をアシストする。
・瞬き回数や頭の動きをキャッチ
このシステムは、カメラとマイク、ソフトウェアで構成される。取り付けたカメラがドライバーの表情をとらえ、マイクが声を拾う。そのデータを人工知能が分析する。
たとえば、眠くなってくるとまぶたが重くなり、頭がぐらつく。カメラではそうしたまぶたの動き、瞬きの回数、頭の動きなどをキャッチする。それにより、居眠り運転しそうだとか、スマホの操作で注意が散漫になっているとかいったことがわかる。
・世界646万人の表情を分析
また、このシステムでは居眠りだけでなく、ドライバーが感情的になっているかどうかも推測する。たとえば、口の開閉や怒声などからドライバーが「怒っている」ということを認識する。
システムの開発にあたり、Affectivaは87カ国646万人の表情のデータベースを作成。これをもとに機械学習させている。
車に搭載することを前提に開発され、居眠りなどを感知すると自動でブレーキがかかる、といったオートメーション化につなげたい考えのようだ。
毎日のようにある居眠り・脇見による交通事故、そして最近よく耳にする高速道路での激昂運転なども、この技術で防ぐことができるようになるかもしれない。
Affectiva