自動で焦点や非点収差、倍率などを調整できるというもので、スマホのカメラや、VR・ARハードウェア、メガネなどに活用できるという。
・「乱視」調整も
厳密にいうと、今回発表されたのはフラットレンズに人工筋肉のようなものを組み合わせた“目”。
人間の目は、毛様体筋が水晶体を引っ張ったり緩めたりすることでピントを合わせている。こうした働きがAdaptive Metalensもできるのだ。
つまり、常にはっきりものをとらえたり、遠くを見た後に手元を見てもすぐにピントが合ったりするように、このレンズを使うことでどこに向けてもすぐにピントや倍率が素早く調整される。さらには人の「乱視」のような見え方も修正することができる。
・厚さわずか30ミクロン
レンズと人工筋肉の厚さはわずか30ミクロンで、スマホや光学顕微鏡などに搭載することも十分可能とのこと。
加えて、メガネに活用すれば視覚障害を持つ人が視力を取り戻すのに役立つかもしれず、大きな可能性を秘めている。
研究チームは今後、メタレンズを調整するのに必要な電流を小さくする方向で開発をさらに進めるとしている。
Adaptive Metalens/Harvard