しかし、できることなら通院の回数は抑えたい。そこで、ポーランドのアダム・ミツキェヴィチ大学が開発中なのが、家庭で肺や心音をチェックできるワイヤレス聴診器「StethoMe」だ。
・機械学習データに照らして判断
StethoMeはチューブなしの聴診器といった形状で、サイズ的には実際の聴診器より一回りほど大きい。これを胸などにあてていくのだが、インストラクションはアプリで指示されるので、医療従事者でなくても扱える。
胸や背中に当てるとStethoMeは心音や呼吸時の肺の音を拾い、機械学習をベースにしたアルゴリズムを活用しながらデータを処理するという仕組み。そして、最終的に異常がないかどうかを判断してくれる。
・額にかざして体温測定も
異常の有無は聴診器の背面に表示されるほか、ワイヤレスでスマホにも情報が送られる。
そのほか、StethoMeでは額にかざすだけで体温測定もでき、場合によっては、それらのデータをかかりつけ医と共有し、さらなる判断を仰ぐということができる。
StethoMeはすでにいくつかの病院で試験使用され、機能は実証済み。あとは生産体制を整えるばかりとなっている。
どの家庭にも体温計があるように、こうしたスマートガジェットが普及すれば、適切かつ効率的な医療につながりそうだ。
StethoMe