1928年に開業したドイツのベルリン市交通局（BVG）は、スポーツ用品メーカーのアディダス（Adidas）とコラボレーションした乗車券付きスニーカー「EQT-Support 93 / Berlin」を500足限定で発売。

2018年1月16日の発売初日に完売し、大きな話題となった。

・年間乗車券が埋め込まれたアディダスの限定スニーカー

「EQT Support 93/Berlin」は、アディダスのランニングシューズ「EQT SUPPORT 93/17」をベースとしながら、デザインのモチーフにベルリン市交通局の地下鉄を取り入れているのが特徴。

蛍光イエローの靴ひもは、車体の黄色を表現したもので、カモフラージュ柄のアクセントは座席シートを模したものだ。

また、甲部分のタンには、2018年1月16日から12月31日までの期間、ベルリン市交通局のABゾーン内のすべての路線で有効な乗車券が埋め込まれている。

なお、「EQT Support 93/Berlin」の価格は、180ユーロ（約2万3900円）。

ベルリン市交通局のABゾーン内の年間乗車券が728ユーロ（約9万6160円）であることをかんがみると割安であることも人気を集めた。

・ファッションブランドとのコラボレーションにより公共交通機関の利用を推進

ベルリン市交通局では、このユニークな乗車券付きスニーカーの発売によって、若い世代に公共交通機関の利用を促すのが狙い。

ベルリンのほか、ニューヨークでは2017年にファッションブランド「Supreme」とコラボレーションしたメトロカードが発売されるなど、若い世代に人気のあるアパレルブランドとの提携により、公共交通機関の利用促進をはかる取り組みは、世界の大都市で増えつつあるようだ。（文　松岡由希子）

Exklusive Sneakers mit BVG-Sitzmuster / BVG