モバイルアプリでベッドやクローゼットを出現させたり、音声コマンドで机を呼び出したりできるこの商品について見ていこう。
・Amazon EchoやIoTハブで部屋を変身させる
長年にわたるMIT Media Labでの研究から産まれたOriのシステムは、壁に沿って前後に動くL字型ユニットで、片面にクローゼットやテーブル、引き出し、そしてスライド式のベッドが備わっている。
反対側の面にはテレビ用のスペースやインテリア配置台、引き出しなどが備わっていて、L字型ユニットの側面は棚になっていてい、コートなどをかけるウォールハンガーも備わっている。
小さな部屋は、Amazon EchoやIoTハブを介して、いつでもベッドルーム、仕事部屋からリビングに変身させられる。
・拡張可能なプロトタイプから製品へ
2011年にMIT Media Labのシティサイエンス研究グループから「CityHome」というプロジェクトが立ち上がり、スマートなユニット家具を設計するためにロボット工学、建築、コンピュータサイエンス、エンジニアリングを統合した 「architectural robotics」を創設。これがOriの原型だ。
Media Lab内でプロトタイプを構築した後に、2015年にはこれを拡張できるユニット家具を開発。「筋肉(モーター)、骨格(フレーム)、脳(マイクロコンピューター)、スキン(さまざまな家具)」と呼ばれる構造を標準化した。
この構造を拡張することで、将来的には、さまざまなサイズ、用途のユニットを作成することができるという。
この2年間、アメリカとカナダのさまざまな都市でテスト運用され、改良が重ねられた同システムは、最初の製品を約10000ドル(約110万円)で販売開始。500台の初期生産を予定している。
参照元:Robotic interiors/MIT News