家庭で発電された余剰電力を売るというもので、「世界最大の“バーチャル発電所”プロジェクト」とうたう。これにより、電気代の抑制というメリットを州民は享受できるという。
・電気代30%安く
手始めに、5kWのソーラーパネルとテスラ社の家庭用蓄電池パワーウォール2(容量13.5kWh)を1100戸に無料で設置する。この費用は、電力の販売代金で賄う。
システムを導入すると、クリーンなエネルギーを安定的に確保できるだけでなく、電気代を抑制できる。州政府の試算では、導入した家庭の電気代は30%ほど安くなるという。
・電力の安定供給にも貢献
プロジェクトでは2年目に設置戸数を2万4000戸とし、4年内に5万戸まで増やす計画だ。このプログラムには、一戸建て住宅を所有している人なら誰でも参加することができ、登録受け付けも間もなく始まるとのこと。
州政府によると、この“バーチャル発電所”で250MWの発電ができるとのことで、電力の安定供給につながるとともに、競争原理が働くため電気代の抑制が期待できる。
太陽光に限らず、自然エネルギーによる発電の弱点は天候に左右されるため電力供給が不安定という点。しかし、テスラ社の蓄電池の登場でその弱点は克服されつつある。
サウスオーストラリア州の試みがうまくいけば、後に続く州や国が出てきそうだ。
South Australia