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Tech 【Interview】住宅の将来の資産価値をAIが算出!スマホで物件売買ができる「カウル」に密着

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【Interview】住宅の将来の資産価値をAIが算出!スマホで物件売買ができる「カウル」に密着

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多くの人にとって、人生で最も高い買い物になる住宅の購入。

近年、この住宅の購入を検討する人々の半数以上が「将来の売却価格」を重視する傾向にあり、将来の資産としての購入が一般化しつつある。

しかし、将来の物件価格を正確に算出できる既存サービスはなく、希望条件に合った物件でも、 将来的に掛かる費用や、資産性に不安を抱えたまま購入せざるを得ないという課題があった。

そんな問題を解決してくれるのが、スマホで物件売買ができる「カウル」だ。同サービスは、AIが1〜35年後の物件価格を予想してくれる新機能「カウル鑑定」を実装した。物件価格の値下がり金額や、住宅ローン金利、マンションの管理費や税金などを考慮したシミュレーションを行うことで、「借りた場合」と「購入した場合」、どちらが得かをAIが瞬時に鑑定する。

運営元は、2014年設立のHousmart(ハウスマート)。代表取締役 の針山 昌幸(はりやま まさゆき)氏が、取材に応じてくれた。

Q1:まずは、今回の新機能実施に至ったの経緯をお聞かせください。
弊社は「カウル」という中古マンション売買サービスを手がけているのですが、お客様が「なぜマンションを買うのか」ということを深くヒアリングすると、皆さんおっしゃるのが「賃貸だと家賃が勿体ないから」という事でした。

確かに賃貸ですと、家賃は掛け捨てのため、勿体ないという気持ちは分かります。しかしマンションを購入するとなると、不動産の値下がりや住宅ローンの金利、不動産にかかる税金など、本当はしっかり考えなくてはいけない費用も発生します。

つまり、マンションを購入した方が良いかは、部屋によって異なるほか、場合によっては賃貸の方が得だった、というケースもありえます。特に、不動産の値下がり金額は、不動産会社から教えてもらえず、不動産会社の営業マンでさえ、よく分からないまま家を売っていました。

幸いにして弊社は、機械学習やAIに強いエンジニアが多数在籍しており、現在の適正なマンション金額を算出するサービスを提供していました。そこから更にシステム開発を進め、今回35年後までの将来価格予測をすることが出来るようになりました。

この将来価格予測機能により、本当の意味での「購入が得か、賃貸が得か」を見極めることが、部屋単位で可能になりました。

Q2:AIが35年後までの未来の物件価値を算出してくれるとありますが、この正確性はどれくらいのものですか?
かなり正確な予測が出来ていると思います。過去の値動きを機械に学習させて予測価格を算出しているので、人間が算出するよりも、圧倒的に正確な数字であることは間違いありません。

ただあくまで過去データを元に算出しているので、例えば再開発が行われてそのエリアの価格が上がったり、日本が好景気になって不動産価格が上昇する、というような因子は価格予測に組み込まれていません。

あくまでもマンションの持つスペック、立地条件、築年数などをもとに「この部屋であれば、このぐらいのペースで値下がりしていく」という値を算出しています。

そのため、結果として「値下がりせずに、買った時よりも値段が上がった」というケースもあり、こうしたパターンは対応していないことになります。

あくまでも値下がりを前提として、値段が下がったとしても、買った方がいいのか、借りた方がいいのか、ということを見極めることを目的としています。

Q3:今回の新機能は「借りた場合」との比較が行えるそうですが、その時に賃貸の方が良かった場合、実際に借りることは可能なのでしょうか?
カウル鑑定で鑑定しているマンションは、販売用として売りに出されていますので、そのマンションをそのまま借りるということは難しいです。

ただ、購入を検討している部屋が借りられなかったとしても、同じマンション内や、周辺マンションで賃貸を借りることは可能だと思います。

今回の「カウル鑑定」は購入と賃貸の比較を行っていますが、賃貸は「もしこの部屋を借りるとしたら、いくらぐらいの賃料で借りることが出来るか」という機械学習による推定により、家賃金額を出しています。

そのため、カウル鑑定で出てきた家賃水準で、周辺の似たマンションを借りることは可能、という訳です。

Q4:今後、「カウル」は、どのように展開していくのでしょうか。未来の展望をお聞かせください。
「カウル」は、「かしこく家を買う、をすべての人に」をビジョンとしてサービスを展開しています。

人生で一番高い買い物である不動産購入ですが、価格をはじめとして不透明なことが多く、顧客から見えていない部分がたくさんあります。

この見えていない部分、不透明な部分を解消し、本当に顧客にとって良い物件を見つけることが出来るサービスを展開して行きたいと思います。

機械学習を取り入れることで、未来の物件価格を正確に予測してくれる「カウル」。客観的なデータから算出された不動産価格ならば、透明性の高い売買に繋がり、買い手にとってはより購入しやすい環境になるに違いない。「カウル」には、こうした環境を作っていくサービスになってほしいと思う。

(取材・文 釣見 駿)
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ユーザー数1万人突破、スマホで物件売買ができる『カウル』に、AIが賃貸と購入のどちらが得か鑑定する新機能「カウル鑑定」を追加

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