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Start Up 音声とテキストを自動で変換する、聴覚障がい者のためのコミュニケーションシステム

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音声とテキストを自動で変換する、聴覚障がい者のためのコミュニケーションシステム

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イタリアで2013年に創設された「Pedius(ペディウス)」は、音声認識技術と音声合成技術を活用し、聴覚障がい者が電話による双方向のコミュニケーションをリアルタイムで実現できる、スマホアプリベースのコミュニケーションシステムである。

・テキストメッセージを音声で読み上げ、音声による返答をテキストに変換


「Pedius」は、スマホアプリを開き、通話相手先を指定して、伝えたいメッセージを入力すると、これを人工の音声に自動変換して読み上げ、さらに、相手先から音声による返答があると、音声認識ソフトウェアによってリアルタイムでテキスト変換する仕組みだ。

iOS対応アプリおよびAndroidアプリとして無償でリリースされており、アプリユーザー間の通話は無料。

固定電話や携帯電話への通話は1ヶ月20分まで無料で、100分までならば4ポンド(約604円)、無制限利用の場合は年額25ポンド(約3775円)が課金される。

「Pedius」は、現在、英語・イタリア語・フランス語など6言語に対応し、イタリア、フランス、英国、米国を含む9カ国で展開中だ。

・聴覚障がい者の自立した生活をサポート


聴覚障がい者の電話によるコミュニケーションをサポートする仕組みとしては、専門の通訳オペレーターによって聴覚障がい者からの手話や文字を音声に通訳する「電話リレーサービス」が、日本を含め、世界各地で広がっている。

「Pedius」は、このようなリレーサービスと異なり、第三者が介在しないため、プライバシーを気にすることなく、電話によるリアルタイムな双方向コミュニケーションを実現できるのが特徴。

病院の診療予約やレストランの予約、家の修理の依頼など、聴覚障がい者の自立した日常生活において欠かせない電話でのコミュニケーションをサポートするシンプルなツールとして、評価されている。(文 松岡由希子)

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