2017年12月には、競合プラットフォーム「Wikipedia」の共同設立者としても知られるラリー・サンガー(Larry Sanger)博士をCIO(最高情報責任者)として迎え、ブロックチェーンを活用した次世代型オンラインプラットフォームへと進化しようとしている。
・新規投稿や編集に参加するごとに独自トークンを発行
「Everipedia」は、「Wikipedia」と同様、誰もが閲覧でき、新規の項目を投稿したり、既存のものを編集できる、Wiki形式のプラットフォーム。
英語のインターネット百科事典としては最大規模となる600万件以上の項目を公開し、2017年時点の月間ユニークユーザー数は200万から300万を記録している。
「Everipedia」の特徴は、ユーザーが投稿や編集に参加するごとに「IQ」と呼ばれる独自のポイントを付与している点。
2018年には、このようなインセンティブ制度にブロックチェーンの仕組みを導入し、従来の「IQ」ポイントに代えて、仮想通貨「IQ」のデジタルトークンを発行する計画だ。
投稿や編集に参加するユーザーは、トークンの数に応じて、「Everipedia」の持分を取得することになる。
・ブロックチェーンを活用した次世代型のオンライン百科事典へ
「Everipedia」では、ブロックチェーンを活用した新たなインセンティブ制度を通じて、より多くのユーザーがより積極的に投稿や編集に参加するようになり、より質の高いコンテンツがより多く共有されることで、インターネット百科事典としての価値向上につながることを狙っている。
ブロックチェーンを先進的に取り入れた「Everipedia」の試みは、新たな情報や知識の共有のかたちとしても、注目に値するだろう。(文 松岡由希子)
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