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UCバークレーの研究者が遭遇したことのないモノに「想像力」で対処するロボットを開発

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ロボットの計算能力、モノの操作能力の向上は目覚ましいが、実はまだ子供ができるようなテーブルの上の整理すら満足にできない。ロボティクスでは、「未知の物体に遭遇した時にどう対処するか」という課題があり、これが解決できればロボットの応用範囲はいっきに広がるだろう。

こうしたなか、UCバークレーの研究者は、子供がおもちゃを動かす、つかむなどして遊びながら、自分たちの世界について学ぶのと同じように、自律的なやりとりを通じて、環境にどう働きかけるかを学ぶ技術を開発した。

自律的に得た情報から未来を想像するロボット技術について見ていこう。

・完全に独自で機械学習を完結


人間は、様々な物体との相互作用を通じて、物体操作方法を学ぶが、その多くは人に教わることはない。従来、映像を用いた機械学習では、数千から数百万の画像に手作業でラベル付けする必要があり、現実世界でのタグ付けのない環境には対応できないといった欠点があった。

UCバークレーが開発した技術は、近年急速に改良が進むDNA(Dynamic Neural Advection)と呼ばれる計算方法がもとになっている。DNAを用いたモデルでは、カメラの画像とロボットアームの動作から未来の画像が予測できる。

今回開発された技術が斬新なのは、機械学習に人の手が必要なく、完全にロボット独自で視覚オブジェクトの操作を学ぶことができることだ。

・自律的な探索を通してオブジェクトの操作を学習


ロボットはまず自ら周りを探索し、モノを押したりの働きかけを通じてこれらについての予測モデルを構築。このモデルを利用して、未知のオブジェクトを目的の場所まで移動する動作を選択する。

それはまるで、人間が環境内のオブジェクトをどのように動かすか想像するようなものだ。

自律的に収集された大量データから適用範囲の広い操作方法を学ぶ新技術を活用することで、現実世界の複雑な状況下において障害物を避けたり動かしたりしてモノを移動させるなどの、高度で柔軟なアクション計画を立てることができる。

ただし、ロボットの想像力は、今のところまだ初歩的なもので、数秒先の未来までしか予測できないようだ。

この技術がさらに発展すれば、自走運転での道路上のイベント予測技術や、よりインテリジェントな倉庫内のピッキングロボットおよびパーソナルアシスタントロボットの開発など、幅広い分野で役立てられるものになるだろう。

参照元:New robots can see into their future/Berkeley News

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