しかし、そうは言っても完全にガソリン車に取って変わらないのにはいくつかの理由がある。その一つに、街中に充電ステーションが少ないことが挙げられる。
では、充電を必要としている車までステーションを持って行けばいいのではないか。そんな発想から生まれた充電ステーション配達サービス「Chargery」がドイツ・ベルリンで始まった。
・自転車でオンデマンド配達
Chargeryは予約が入ると、バッテリーを載せたトレーラーを自転車でどこにでも届けるというサービス。
目的地に着くと、配達人は自転車からトレーラーを外し、プラグを車に挿してその場を離れる。そして充電が終わった頃合いを見計らってトレーラーを回収する。
トレーラーには2kWhのバッテリーパックを12個積載。これは通常の電気自動車なら160キロ走行できる容量で、今後はトータル容量を50kWhにまで増やす予定とのこと。
・まずはカーシェアリング対象
現在、ChargeryはカーシェアリングサービスDriveNowと共同で事業を展開。今後は個人向けにもサービスを提供したい考えで、その際はアプリで予約や支払いができるスキームをつくる。2021年までに欧州13都市で展開することを目標としている。
ガス欠になったときガソリンスタンドに電話してガソリンを持ってきてもらうのと基本は同じだが、Chargeryの場合、緊急時だけでなく普段から利用してもらうことにより、電気自動車の利便性を高めるのが狙いだ。
確かに、充電ステーションの常設場所が限られている現状ではこうしたサービスはありなのかもしれない。
Chargery