そんな問題を一気に解決するのが、この「テラトーク」。スマホに向かって話すだけで、英会話力が向上するという、夢のような学習アプリだ。
「テラトーク」最大の特徴は、AIを活用している点だ。AIを用いることで、発音の練習や評価を行い、英語を「話す」能力を重点的に高めることができる。「テラトーク」はキャラクターを選択し、趣味から仕事まで1000を超えるシチュエーションの中から英会話をロールプレイ方式で練習できる。
そして今回、AIが学習データから苦手分野を特定する「弱点特定機能」が新たに実装された。同機能では、専用ドリルの結果をAIが瞬時に解明し、発音記号レベルで弱点ランキングを表示するほか、弱点克服のための効果的なドリルを自動生成するため、効率的に英語学習ができるという。
このアプリを開発したのが、ジョイズ株式会社だ。今回は、ジョイズ株式会社の代表を務める柿原 祥之(かきはら よしゆき)氏に、今注目を集めている「テラトーク」のリニューアルについて話を伺った。
・弱点と課題を洗い出してくれる新機能
Q1:まずは、「テラトーク」のリニューアルの経緯をお聞かせください。
「テラトーク」はもともと音声認識と自然言語処理技術を活用し、単語学習、リスニングに加え人工知能とのスピーキングの練習が出来る英会話学習アプリです。
リスニングした文章を並び替えてヒアリングが正しく出来ているか、文章構成が出来ているかアプリ一つで「聞く、話す、読む、書く」の4技能の訓練が出来ます。
英会話において、これまで特にスピーキングやリスニングの領域で、テストで総合点がわかっても、具体的に何が原因でその点数になったか、また何を学習すれば実力が伸ばせるのかわかりませんでした。
今回のリニューアルでは、「何を直したらより伝わりやすい英語になるか、どこに集中して練習すればいいか」を学習者の方に可視化できるように設計・開発したコーチング機能を新たに追加しました。
Q2:弱点克服のためにドリルを自動生成してくれるそうですが、このドリルはどのようなものになるのでしょうか?
今まで定性的にしか評価できなかった英会話がAIを活用して定量的に評価できます。
具体的には、英語力評価エンジンにより、音素毎に発音を解析しユーザの発音で苦手な部分を洗い出し、苦手だった発音を自動的に苦手順に並べることが可能になりました。
また、リスニングでも聞き取りが難しかった単語を洗い出し、苦手と判明した発音が含まれた問題を自動生成し、繰り返し練習することができます。
発音に限らず、なかなか覚えられない苦手な単語も自動的に収集し、苦手な単語を重点的に学習することが可能になりました。
・あらゆる会話内容に対応
Q3:多くの英会話のテーマが用意されているとのことですが、会話のスタイルは用意された文を読むものですか?それとも、自由に話すことが可能なのでしょうか?
原則範囲を決めた会話の中である程度ストーリーに沿った会話を進めることとなりますが、そのストーリー内では自由度もあります。
例えばAre you going to Hongkong? とAIに聞かれ、Yesと答えると香港についての会話が続き、 No I am going to Korea.のように韓国に行きますと答えると韓国についての質問に変わるなど、一定の自由度は保たれています。
教材も様々な模擬試験、学校の教科書、プロの手による職業別のリアルなシチュエーションに沿った会話練習など多岐に渡るコンテンツを提供しています。
1000を超えるシチュエーションの中から、ユーザが最も必要な英語を学ぶことが出来るので、例えば中学校・高等学校で必要な学ぶ英会話からソフトウェアエンジニアや飲食店の接客で使う英語まで、ユーザにとって学びたいシチュエーションに沿った英会話をピンポイントで習得できます。
Q4:今後、「テラトーク」は、どのように展開していくのでしょうか。未来の展望をお聞かせください。
2020年の英語教育改革に向けて、私立中学・高等学校や英会話教室への展開および、オリンピック開催も視野に入れインバウンドの外国人観光客の方が増えています。
こうした観点から、各地域・自治体の方がスムーズに彼らを受け入れられるように英会話支援を行うなど、各地域創生に貢献できればと考えております。
また、将来的には「地球を小さく、世界をもっと近く」という弊社のミッションの元、英語という言語を通じて世界中の人々が世界を身近に感じられるよう、国内に限らず、海外への展開も積極的に進めていきます。
なお、同社によると、スピーキングの個別指導が困難な教育現場の課題を解決できるサービスとして、品川女子学院や日体大柏高校などの学校が、生徒の自習用教材として「テラトーク」を採用しているとのこと。
2020年の英語教育改革に向けて、新たな一歩を踏み出した「テラトーク」。今後の展開にも期待したい。
「テラトーク」公式サイト
(取材・文 釣見 駿)