日産の取り組んでいる自動運転技術「プロパイロット」は、まさにそんな未来に向けて着々と進化を遂げているようだ。先日東京でおこなわれた実験では、ドライバーが1度もハンドルを握ることなく20kmの道を走行できたというのだ。
・最新の自動運転技術は高速道路の走行や右左折も可能
今回の実験で利用した車種には12個のソナーと、12個のカメラ、9個のミリ波レーダーと6個のレーザースキャナーが搭載されていることにより、車の位置情報システムが以前より圧倒的に優秀になった。通常のGPSだけだと、周囲5mという範囲内の正確さしか確保できていないそうなのだが、このシステムだと30cmまで正確さを上げることができるそうなのだ。
既存車種に搭載されているものも含めて、従来のプロパイロット技術は同一車線での自動運転に限られた話であったが、今回試されている技術のおかげで、高速道路のインターチェンジに自動で入ったり、混雑した高速道路でも難なく走れたり、曲がることだってできるのだ。
・2020年の東京オリンピックまでには実装したい
日産は本技術を、2020年の東京オリンピックまでには実現したいと計画している。ただ、まだまだ課題も山積みのようだ。日本の道路交通法上クリアしなくてはいけない規制が多くあるようで、そのためにも高い安全性の確保と、それを実現するための大量のセンサー類を車に搭載しなくてはいけないからだ。
また、私たちドライバーがどこまで自動運転車を受け入れられるかという心理上の課題もまだあるのではないだろうか。時間はかかるかもしれないが、今や多くの自動車メーカーがこの自動運転技術に力を入れていることを鑑みると、将来的に自動運転技術が一般化していくことは、もはや自明なのかもしれない。
執筆:Doga
CNN
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