電気モーターを採用するなど、二酸化炭素などの排出を抑え、運用コストも低い機体を開発し、2020年の試験飛行を目指すという。
・電気でファンを回す
ゼロからの取り組みではなく、イギリスの航空宇宙関連企業BAEシステムズが手がけた「E-Fan X」をベースとしている。
E-Fan Xに搭載する電気送風機は、ターボシャフトエンジンによる2メガワット発動機の電気で作動。これはロールスロイスが担当し、一方のシーメンスは電気まわりの制御・分配システムや電圧変換装置などを担当する。
これらの技術を総合的にまとめ、運航コントロールをするのがエアバスとなる。
・燃費も向上
今回のハイブリッド旅客機開発の背景には、欧州委員会の「Flightpath 2050 vision for aviation」がある。そこには、航空機が排出する二酸化炭素や亜酸化窒素、騒音の削減が盛り込まれている。
この目標に沿うのが今回のハイブリッド電気航空機となる。電気化することで環境への負荷を減らせるのはもちろん、運航側にとっては燃費向上というメリットもある。
試験飛行を予定している2020年まで実質2年しかない。しかし欧州の大手3社がタグを組むだけにかなり現実味があり、意外に早く実用化される可能性もある。
Airbus