ファッション、化粧品、ワインなど、高級ブランドの模倣品対策を中心として、その需要が広がっている。
・QRコードを読み取るだけで真贋を判別
「ScanTrust」のQRコードは複製できない仕組みとなっており、専用の機器やインク、紙などを必要とせず、既存のパッケージやラベル、証明書に直接、印刷できるのが特徴だ。
専用スマホアプリを使って、このQRコードを読み取ると、その真贋を瞬時に判別。
卸売業者、小売業者、消費者を問わず、その商品が本物かどうかを誰もが簡単に確認できるというわけだ。
また、QRコードが読み取られる都度、その履歴はデータ化され、「ScanTrust」のクラウドプラットフォームにおいて、ビジュアルベースで表示する機能も実装。
メーカーにとっては、模倣品の存在をいち早く把握できる利点があるのみならず、商品のサプライチェーンの可視化や消費者行動の追跡にも役立てることができる。
・模倣品の取引規模は世界全体で50兆円超
OECD(経済協力開発機構)によると、模倣品や偽造品の世界全体の取引額は、2013年の1年間で、およそ4610億ドル(約51兆1700万円)にのぼっている。
サプライチェーンが国境をまたいでさらに複雑化するなか、「ScanTrust」のようなソリューションは、商品の生産から消費までを可視化することで、消費者の信頼感を高め、ひいては、ブランドロイヤルティを向上させることにも貢献しそうだ。(文 松岡由希子)
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