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Start Up 【Interview】ビットコイン寄附も可能に!非営利団体特化型ウェブサービス「Syncable」がめざす未来

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【Interview】ビットコイン寄附も可能に!非営利団体特化型ウェブサービス「Syncable」がめざす未来

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人の役に立つことをしたい。有意義な事業に寄付をしたい。それなのに、どこで情報を手に入れたらいいかわからない。そういう人はきっと、世の中に大勢いるはずだ。

そんな要望に応えるのが、「Syncable」だ。日本では珍しい、非営利団体とサポーターとのマッチングを実現するプラットフォームとして、昨年12月にスタート。現在は約60の非営利団体と支援者に対して、サービスを提供している。

9月29日より、ビットコイン寄附のシステムも導入。今後、ますます飛躍が期待される。運営元は、昨年創業のSTYZ。代表取締役の田中 辰也(たなか たつや)氏に、詳しい話を聞いた。(写真:向かって左が田中氏、右がCOOの佐藤氏)

・非営利団体と寄付者、双方を支援


Q1:まずはさかのぼって、「Syncable」提供のきっかけから、お聞かせください。
日本は課題先進国と言われて久しく、年々NPO等の非営利団体が増えてきています。そういった事業に関わりを持ちたい個人や、企業が増えているにも関わらず、大半は具体的なアクションに結びついていません。

その理由は多々ありますが、中でも「一部を除いた業界全体におけるインターネット活用の遅れ(NPOの約86%がホームページを持っていない)」による「情報へのアクセシビリティの低さ」が、一つの課題となっています。そこで、知識を必要とせず、インターネットを介して、広報 ・ ファンドレイジング(※)活動をすぐに始められる「Syncable」を開発しました。

Q2:「Syncable」とは、どんなサービスなのでしょうか。仕組みや特徴など詳細について、改めて教えてください。
団体紹介ページを持って広報を行う他、インターネット上での寄付募集や寄付者のデータ管理も、無料で利用可能です。現在「Syncable」には、約70の団体が登録されており、支援者はその中から団体を探して、支援ができます。

もう一つの特徴として、「バースデードネーション」という機能があります。個人が誕生日に、自分の欲しい未来を願い事として宣言し、願い事に関わる活動を行う団体のために、誕生日プレゼントとして、寄付を募るキャンペーンを立ち上げる機能です。これまでとは異なるアプローチで、寄付を集めることに貢献しています。

・ビットコインは将来有望な寄附手段


Q3:先月末から決済手段として、ビットコイン決済APIを導入されています。これは、サービス全体にどのようなメリットをもたらすのでしょうか。
新たな技術を、日本では事例の少なかった非営利業界で展開することで、これまでリーチできずにいた層へ、アプローチできるようになります。一部団体への寄付は、税控除も受けられるため、ビットコインで利益を得た人のメリットにもなります。

今後はビットコインを筆頭に、暗号通貨はより普及していくはずです。世界中から安い手数料で手軽に決済できるため、(将来は)一般的な寄付の手段になり得るのではないか、と期待しています。

Q4:サービスの今後の展開について、教えてください。
 私たちは事業を通して、個人と社会との接点のあり方を、変えたいと思っています。そのために今後は、国内外からより多くの情報を集め、それらが個人によって編集された共感度の高い情報として、世の中へ流通していくための機能やサービスを提供していくつもりです。その結果、社会的事業の領域に、人とお金が有機的に流通することを期待しています。

また、直接の金銭的な寄付やボランティアだけではなく、アクションしやすい支援方法も増やしていく予定で、現在企業との提携も進めています。近々、その第一弾を発表します。

※ ファンドレイジング: 民間非営利団体が、活動のために必要な資金を集めるための行為

普段なかなか知る機会のない、非営利団体の活動がひと目でわかる本サービス。支援したいと思う団体を、早速見つけてみよう。(取材・文 乾 雅美)

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