現在、一般ユーザーとのコラボレーションにより、オリジナル作の“執筆”に励んでいる。
・一般ユーザーとのコラボレーションによりオリジナルのホラー小説を執筆
「フランケンシュタイン」の著者としても知られる英国の小説家メアリー・シェリーにちなんで名付けられたこの人工知能は、深層学習(ディープラーニング)の手法のひとつである多層の再帰型ニューラルネットワーク(RNN)と、オンライン学習アルゴリズムを組み合わせたもの。
研究チームでは、米ソーシャルニュースサイト「Reddit」のホラー掲示板から一般ユーザーの投稿記事14万件以上を収集し、これらのデータセットを「Shelley」に読み込ませて学習させたという。
より多くの人々とコラボレーションし、ホラーにまつわる様々なアイデアやヒントを学べば学ぶほど、より残酷で恐ろしいホラー小説が創作できるように設計された「Shelley」は、ついに2017年10月23日から、ツイッター上で“執筆活動”を開始した。
具体的には、「Shelley」が、一時間ごとに、ホラー小説の書き出しをツイッターに投稿し、一般ユーザーからその続きを募集。
一般ユーザーから寄せられた返信は、「Shelley」がデータ解析し、その結果をもとにストーリーを書き加え、さらにこれをツイッターに投稿して、一般ユーザーからのフィードバックを待つという流れとなっている。
・人工知能と人間が共同で創作活動する時代に!?
公式ウェブサイトでは、「Shelley」と一般ユーザーとのコラボレーションによって創作されたオリジナルのホラー小説が随時公開されている。
「Shelley」は、人間と人工知能の創造性が交わるという新たな創作活動のかたちを示すものとして、注目に値しよう。(文 松岡由希子)
Shelley