日々のニュースは私たちの重要な情報源となっているが、事故や事件、自然現象など、突発的に起こる“決定的瞬間”を、一般人のカメラやスマートフォンが撮影して記録している場合もある。そんなたまたま撮影した“決定的瞬間”を売買できるサイト「Scoop！」を以前紹介したが、今回、放送業界王手のフジテレビジョンが、ユーザーから動画や静止画の投稿を募る「FNNビデオPost」を開始したという。

ユーザーは、インターネットを経由して、撮影した画像をPC、スマートフォン、タブレット端末から送信できる。FNN各局のウェブサイトに設けられた“投稿専用ページ”にアクセスし、簡単操作で投稿を完了できるほか、ぞれぞれAndroid版、iOS版両方に対応したスマートフォン専用アプリを用意し、スマートフォンから直接投稿できる仕組みも実現。

「秋田テレビ」「関西テレビ」「沖縄テレビ」など全国のFNN各局と連携しており、たとえば出張や旅行などで出かけた先で遭遇したシーンを撮影した場合などには、最寄の放送局を選んで投稿したり、各地方放送で開催される投稿企画に応募するようなことも可能になっている。投稿された動画や写真については、FNN各局が精査した上で、番組での採用可否を決定するという。

一般市民の力を活用することで、プロのカメラマンを派遣するよりもコストがかからず、また、絶好のタイミングをキャッチして生かすこともできるようになる。インターネットというインフラが整備され、誰もが当たり前に使用するこの情報化社会。情報のスピードを重視する報道の世界に、草の根的な一般人の存在を取り込むことは、自然な流れといえるだろう。

FNNビデオPost