・カラスに“ご褒美”を与え、吸い殻を集めさせる
カラスは、鳥類の中で最も知能が発達していることで知られ、学習能力に秀でているだけでなく、情報や知識を仲間に伝達したり、他のカラスの行動を模倣する能力も備わっているという。
そこで、「Crowbar」は、このようなカラスの習性を生かし、カラスが吸い殻を拾ってくると、褒美として餌を自動的に与える仕組みを実装。
カラスが街に捨てられている吸い殻を拾い集め、「Crowbar」にこれを投入すると、搭載されているカメラが吸い殻かどうかを判別し、吸い殻と判定された場合のみ、カラスの好物であるピーナッツが自動的に出てくる流れとなっている。
・街の美化にカラスが貢献!?
世界全体で1年間に排出されているたばこの吸い殻は、およそ4兆5000億本。世界各地で対策がすすめられているものの、依然として、吸い殻のポイ捨てが後を絶たず、街の景観を損ない、環境にも悪影響を及ぼしているのが現状だ。
「Crowbar」は、街の生態系を構成するカラスの助けを借りることで、既存の都市インフラに影響を与えることなく、世界中どこでも導入でき、街の美化につなげられる点が秀逸といえるだろう。(文 松岡由希子)
Crowbar