これは、“2つの電力のラインが内蔵されている特殊な路面”を自動車が通ると、直接そこから電気自動車の充電がおこなえるというシステムである。この充電システムによって、電気自動車は電力供給を随時受けながら、持続的に走行を続けることが可能になる。
Volvoグループではテストとして、スウェーデン国内のある地域において、1/4マイルごとに道路に電力ケーブルを埋め込んだ。そして、電力ラインとコンタクトする集電装置を搭載した、特殊なテスト用トラックを開発。このトラックが、路面に埋め込まれた電力ライン上を走行すると、水冷式発熱体を経由して、750ボルトの電流が届けられるという仕組みになっている。ただし、安全性の問題から、時速60キロメートル以上のスピードのとき、その仕組みが作動するようになっているという。
このシステムがあれば、電気自動車はわざわざ充電スポットに立ち寄らなくても、走行を持続することができるようになり、バッテリーを搭載する必要すらなくなる。また、天災によって電力ラインに支障を来たすケースが多いアメリカのようなエリアでも、安定した電力供給をおこなえるというアドバンテージもありそうだ。まるで「電車の仕組みを、道路と車に置き換えたような」このシステムは、まだテスト段階であるが、もしかすると将来的に、一般に普及した技術になるかもしれない。
Volvo electric road