しかし、こうした地方の情報を、都会に住む人間が入手するのは、なかなか難しい。本やインターネットには表層的な内容しか掲載されず、本当に知りたいことが届いていないのが現状だ。
そんな折、誕生したのがこの「LOCAL LETTER」。国内の各地域に関する情報を、一挙に閲覧できる情報発信メディアだ。移住に関することや自治体の取り組みなども、ここから簡単に入手できるという。
提供元は、地域プロデュースを主体に事業を展開するWHERE。代表取締役の平林 和樹(ひらばやし かずき)氏が、取材に応じてくれた。
・地域に関する情報不足解消のため立ち上げ
Q1:まずは、このようなメディアを提供されるに至ったきっかけから、お聞かせください。
僕たちは、現在10の自治体とお仕事をしております。行った地域は、半年で50くらいはあります。どの地域も魅力的で、そうした情報は、実際に現地へ行くとあるんです。(中略)
統計的にも、地域に関わりたい人の約40%は、情報不足で困っているとあります。そのときに、課題は情報不足ではなく、発見できないこととその質だと思い、それらを解消させるため、「LOCAL LETTER」のリリースに至りました。
Q2:「LOCAL LETTER」とは、どんなメディアなのでしょうか。コンテンツの内容ついて、詳しく教えてください。
地域の活性化、移住を考えている人のために、日本各地域の取り組み・移住の情報を発信するメディアです。現在は、インターネット上に無数に散らばっている自治体のプレスリリース情報などを調査して、ユーザー目線で選定し、わかりやすく編集した上で掲載しています。
他の自治体や地域活性化に取り組む企業が見たときに、インスピレーションが生まれるようなものや、移住の施策、新しい支援など、具体的かつ行動とアイディアにつながるようなコンテンツ内容にしています。
・隠れた情報がたくさん眠っている!
Q3:多くの地域情報を扱う中で、お気づきになったことはありますか?
気づいたのは、いま本当に地域は、さまざまなことに取り組んでいるということ。
例えば、ふるさと納税を活用して、有名レストランのシェフが、参加自治体の食材を使い創り上げる絶品料理を、「ふるさと納税返礼食事券」として、体験を売るような取り組みをしていたり、移住したら牛1頭をもらえる支援を行う自治体もあったりします。
地域に関わりたい人や、移住を検討している人にとって、今は間違いなくチャンスですね。
Q4:リリースされたばかりですが、今後の展開について考えていることがありましたら、教えてください。
自治体のプレスリリース、地域活性化を担う企業・団体の取組みのコンテンツ化をめざします。今はまだインターネット上の情報を調査、選定、編集していますが、これから地方に関わりたい人、移住したい人が、どういう記事やタイトルに反応するのか、データが蓄積されていくでしょう。それを元に、本当に伝わりやすい内容を分析した上で、独自コンテンツを積極的に作っていきたい、と思っています。
「LOCAL LETTER」では今後、月間約100本の記事を更新する予定。それも、情報をそのまま載せるのではなく、編集部が吟味し、編み直した上で掲載していくという。地方への愛がいっぱいに詰まった本メディア。ぜひ、チェックして。(取材・文 乾 雅美)
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