これが、かなり手間のかかる作業だ。我々の見慣れたあの巻き尺は、ひとりで扱うことを想定していない道具である。だから家族か友人に協力を仰いで寸法を測るわけだが、これほど非合理的な行いも他にないのではないか。
数メートル程度の測定なら、自分ひとりでどうにかしたい。
・シンプルが一番!
そこへ登場したのが、「KIWI P1」という製品。
100×35×18mmのボディーに備えられた機能は、極めてシンプルである。実を言うと、機能面についてあまり言及できないほどだ。
KIWI P1はいわゆる「レーザー定規」というもので、レーザーの到達点からその距離を算出する。そうした製品は今までになかったというわけではないが、KIWI P1の場合はとにかく機構が簡素。ひとつのボタンで必要な操作をこなせる。
開発者はこの「ワンボタン」を最大の売りにしているが、これなら子供でも難なく扱える。
ともかく、空間の長さを測るにはボタンを押せばいいのだ。測定結果は即座に液晶画面で表示される。巻き尺の端を持つためだけのパートナーは、これで必要なくなった。
・普及の可能性
値段も手頃だ。クラウドファンディング「Indiegogo」で、29ドル(約3200円)からの出資を受け付けていた。
なぜ文章が過去形なのかというと、この29ドル枠は数量限定ですべて埋まってしまったからだ。代わりに34ドル(約3800円)の枠が用意されている。
このKIWI P1は、定規というものを最先端の文房具に進化させた。シンプルな機構だからこそ、そこに限りない利便性が生まれる。数年後、レーザー定規は誰しもが持っていて当たり前のものになるかもしれない。
Indiegogo