これを解決すべく乗り出したのが、ポーランドの企業Bin-e。世界初となるスマート廃棄物処理ボックス「Bin-e」を開発した同社。企業のリサイクル率を上げ、快適なオフィス形成をめざしている。
・捨てたゴミを自動で識別
「Bin-e」の場合、ゴミの捨て口は1か所。ゴミを放り込むと、ボックス内で物品を認識し、プラスチック、紙、ガラス、金属に、自動で分別する仕組みだ。
捨てたゴミは内部で圧縮され、それぞれのコンテナに送られる。廃棄物のデータは、本体から接続されたIoTクラウドへ毎日送信。ゴミがたまると、ウェブを介して、処理する時期を通知するようになっている。
・導入によるメリットは大
このシステムを導入することで、企業側にはさまざまなメリットがもたらされる。まず、前段で述べた、リサイクル率のアップ。環境負担を減らしながら、廃棄物手数料も削減される。次に、スペースの節約。オフィスのあちこちに、分別ゴミの箱を置く必要がなくなる。ワンフロアに1つか2つ設置すれば、それで十分事足りてしまう。
最後は、管理負担の軽減。ゴミ処理に関わる労力を軽減しつつ、廃棄物処理会社の燃料を最大30%節約するという。従業員がリサイクル品を誤って分離することも、なくなるだろう。
開発元の目標は、2018年までに国内企業のリサイクル率を、最大80パーセントまで引き上げること。現在、導入拡大に向けて、鋭意奮闘中だ。システムの浸透に、期待したい。
Bin-e