こうしたてんかん治療の現状に対する打開策として米国のジョンズ・ホプキンス病院の研究者らによって提案されたのが、Appleウォッチ対応アプリ「EpiWatch」だ。
・Appleウォッチとの連動で発作を追跡
Appleウォッチに内蔵された加速度計やジャイロスコープを用いて発作時の心拍数や移動をモニタリングし、その後「EpiWatch」へデータが送信される。さらに、薬剤治療に伴う副作用のレベルが表示されるようになっている。
必要があれば、ダッシュボード上で医師や介護者とデータを共有することも可能だ。
生体データのほか、他のてんかん患者の状況やQOL向上のための心得などの情報を網羅。てんかん患者の心強いパートナーとして日々の生活をサポートする。
・研究用アプリとして
「EpiWatch」はジョンズ・ホプキンス病院にて発足したてんかん研究プロジェクトの一環で開発されたアプリである。
過去1年間においててんかんの既往歴があり、アプリを問題なく使いこなせる16歳以上のAppleウォッチ所有者であれば、誰でも気軽に参加することができる。
得られたデータは病院側へ提供後、研究材料として活かされる。アプリをきっかけに、てんかん治療の改善のヒントが見つかることを期待したい。
Johns Hopkins Medicine