それをかなえるのが「Soundbrace」という、腕に装着するタイプの、腕輪のような形をしたデバイスである。「Soundbrace」のデバイスには、モーションキャプチャーをするカメラが搭載されており、指のポジションを検知する“3Dモーションコントローラー「Leap Motion」”の技術と、“筋肉内の電子信号をキャッチする「Myo」”の技術が用いられている。
ユーザーはまず、腕輪型デバイスを装着し、実際にギターを演奏してみる。そうすると、「Soundbrace」のセンサーが、コードや音を奏でたとき、指板のどの位置に手が配置されているのか距離を計測し、個人ごとに異なる演奏スタイルを記憶する。腕に装着するデバイスは左右で対になっており、お互いの距離を計測し、通信しあって情報のやり取りをおこなっている。そして、この腕輪型デバイスにイヤホンを挿入し、エアギターの動きをすると、演奏に伴って実際に音が聞こえてくるという流れ。
USBポートも設けられているので、パソコンなどにつないで充電したり、アプリと連動させるようなこともできそうだ。現在のところ、イヤホンを装着している本人にしか音は聞こえないが、もし、これが周囲の人にも聞こえるように改良された場合、エアギターはいよいよただの“動作の模倣”というだけでなく、“本物の音を伴う演奏”に近づいていくことだろう。
Soundbrace