Royal College of Artの卒業生Arthur Carabott 氏が発表したのは、カメラスタイルのデバイス「Musician’s Mirror」。その名のとおり、ミュージシャンの姿勢やテクニックを向上させるために開発されたプロダクト。アプリと連動して、パフォーマンス時の姿勢をトラッキングする、芸術家垂涎のアイテムだ。
・ユーザーの姿勢をリアルタイムでフィードバック
本体は驚くほど小さく、手のひらにおさまるほど。本番中に使用しても、おそらく気付かれないだろう。
使い方は簡単。演奏状態が映る位置に「Musician’s Mirror」を設置し、専用アプリを立ち上げたデバイスを、見える場所に置いておく。すると、カメラがビジュアルによって、ユーザーの姿勢を即座にフィードバック。良い姿勢のときはグリーン、悪いときは赤のラインで画面上に警告を発するようになっている。
システムはさらに、ミュージシャンが悪い姿勢に陥ったときの音が、どういう状態にあるか、リアルタイムでオーディオフィードバックを提供する。アコースティック楽器の場合はホワイト・ノイズを発するが、電子楽器では、インストゥルメントル自体の音が歪むことがあるのだとか。こうしたことからユーザーは、ベストな演奏状態を作り出す姿勢を学ぶことができる。
・一般販売はまだ先
Carabott 氏は、音楽アカデミー学生の80%が、演奏によって腕、首、肩など、身体の一部に何らかの問題を抱えているという調査結果から、本品の開発を決意。Royal College of MusicのPeter Buckoke教授と、同大学のギタリストの協力の下、市販のデプスカメラとOpenCVを使用して、プロトタイプを製作した。
現在は一般販売に向けて、試験を繰り返している最中。市場に出るのは、もう少し先になりそうだ。
Musician’s Mirror