・7万冊以上の教科書にアクセスし放題
大学で学ぶうえで意外と経済的負担が大きいのが、履修科目ごとに指定される教材の購入だ。
英国では、学術書や専門書の価格が、1978年以来800%以上も上昇し、この上昇率はインフレ率の3倍に相当するという。
そこで、従来、印刷や物流、小売などにかかっていたコストを節約することにより、より安価に、アクセスしやすいかたちで、これらのコンテンツを提供しようと、「Perlego」が誕生した。
「Perlego」では、科学、医学、教育の分野で強みを持つ学術出版社「ワイリー(Wiley)」や英国の出版社「パルグレイブ・マクミラン(Palgrave McMillan)」など、240社の出版社と提携。
月額12ポンド(約1690円)で、7万冊以上の電子書籍のほか、世界銀行や大手コンサルティングファーム「マッキンゼー・アンド・カンパニー」などがまとめた9万件以上のレポート、白書、出版物などに自由にアクセスできる。
・定額制モデルを応用し、高等教育や研究活動をサポート
電子書籍の定期購読サービス「Scribd」やデジタル雑誌の定期購読サービス「Readly」など、定額制で好きなだけ利用できる“Spotify型のサービス”は、出版業界でも広く応用されるようになってきた。
とりわけ、「Perlego」は、学術書や専門書というニッチな分野に特化することで、次世代を担う若者の高等教育や様々な研究活動をサポートしようとしている点が特徴といえるだろう。
Perlego