これは、世界的に見て医療保険制度が整っている我が国日本にいたら、むしろ分からないことだ。保険証を持って病院に行けば、最新の機器を持った医師が診察してくれる。窓口で処方箋をもらい、その足で薬局に行く。必要ならば入院もできる。
そうした国は、世界では少ない。医療保険制度は有名無実、病院も近代的な器具に恵まれていないという国のほうが多い。
耳の感染症は、恐るべき脅威となって子供たちに襲いかかる。
・遠隔診察がついに実現!
「hearScope」を開発したのは、南アフリカのスタートアップである。
これは、耳の内部を診察するためのスマートデバイス。直径10mmのペン型カメラで、耳の感染症を発見するというものだ。
このカメラは有線でスマートフォンと接続され、専用アプリも用意されている。映像はスマホの画面に映し出される。だがそうはいっても、素人がその映像を見て「ここに異常がある」と分かるものなのか?
その心配は無用だ。ユーザーはhearScopeで耳の中を見るわけだが、それを診察するのは外部の医師である。データはアプリを経由して専門家に配信される。早い話が「遠隔診察」だ。
これは従来のIoT製品とはまるで意味合いが違う。世界の小児医療問題に救いをもたらすかもしれない、革新的なアイディアだ。
・「投資」と「寄付」を受付中
この製品はクラウドファンディングサイト「Indiegogo」で、149ドル(約1万6000円)からの投資で製品提供を受け付けていた。「受け付けていた」というのは、その枠がすでに埋まってしまったからだ。現在は195ドル(約2万1000円)の枠が最安値である。
それ以外にも、25ドル(約2700円)の寄付枠が用意されている。
Indiegogo