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独ベルリンでセキュリティ対策のための顔認識システムを試験的に導入

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独内務省(BMI)は、2017年8月1日、ドイツの首都ベルリンで、監視カメラのデジタル画像から個人を自動的に識別する“顔認識システム”を試験的に導入した。連邦警察および連邦刑事庁との共同プロジェクトとして、6ヶ月間にわたって実施される。

・顔認識システムで監視カメラが撮影する顔画像と照合


このプロジェクトでは、有志のドイツ国民200人がそれぞれの氏名と顔写真2枚を任意で提供。

ベルリンのスードクロイツ駅に監視カメラ3台が設置され、顔認識システムによって、有志から得たこれらのデータと監視カメラが撮影する通行人の顔の画像を照合させる仕組みだ。

トーマス・デメジエール内務大臣は、このプロジェクトの実施にあたり、「公共の場所は安全でなければならない」とし、新たな技術を公共の安全のために活用するべきとの考えを強調している。

・人権侵害やプライバシーの観点から懸念も


ドイツではこれまでに900駅で6,000台の監視カメラが設置され、そのうち50カ所の主要駅においてライブでの監視が実施されてきた。

しかしながら、顔認識システムを公共の場所に導入することについては、ドイツ弁護士協会(DAV)が「現行法ではその法的根拠がない」と指摘するなど、人権侵害の可能性や個人のプライバシーなどの観点から、様々な懸念が示されている。

独内務省は、今回の試験導入が終了した後の方針についてまだ明らかにしていないが、今後の動向に注目したい。

Bundesministerium des Innern

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