米国のノースウェスタン大学の知能系支援システム研究室が開発したスケッチ補助ソフトウェア、その名も「スケッチ・ワークシート」は、大学ICT教育を推進する一環として提案された教育用プラットフォームだ。
・学生および教師による図示をAIが比較
勉強の必須アイテムと言えばペンと紙である。そしてペンと紙の代わりになるのが、今回紹介する「スケッチ・ワークシート」だ。まるで教室でペンと紙を使ってスケッチをしているような使用感である。
人間が描いたスケッチを自動的に再生し読み取る「CogSketch」という視覚処理AIと、同大学の心理学者と共同開発した類推モデルを搭載しており、学生による図示を教師バージョンと比較しながら解析する。
例えば、医学生に心臓の図を描かせたとしよう。AIは「大動脈」「左心房」といった重要なラベル表示を手がかりに、正しく図示されているかどうかを判定。心臓部位の位置が間違っていることを発見次第、フィードバックを学生へ送信する。
・全学問分野の入門レベルの教育に導入予定
生物学、地学および工学を専攻する500名以上の大学生を対象に実証実験を行ったほか、ウィスコンシン大学マディソン校の地学研究室では入門クラスの授業をサポートすることを目的にソフトウェアを導入済みだ。
将来的には全学問分野の入門レベルの教育へのソフトウェアの導入を予定している。
Northwestern University