首都ストックホルムでは、毎月993トンの食料廃棄物が分別回収され、11万5,000立方メートル分のバイオガスに再生されている。
・スウェーデン生まれの余剰食料の割引情報アプリ
ストックホルムで開発された「Karma(カルマ)」は、余剰食料を効率的に流通させ、食料廃棄物そのものを減らすスマホアプリ。
売れ残ったフードメニューや消費期限の迫った食品の値引き情報を飲食店やスーパーなどの事業者が投稿すると、消費者は、GPS機能により現在地周辺の店舗の値引き情報をチェックできる仕組みとなっている。
「Karma」の特徴は、食料廃棄物の削減に意欲を持つ事業者を積極的に巻き込み、このプラットフォームに参加する事業者の規模を着実に増やしている点だ。
ステーキハウス「Vassa Eggen」やベーカリー「Bröd & Salt」ら、地元ストックホルムの優良飲食店の協力のもと、2016年11月に正式リリースして以来、これまでに、スウェーデン国内20都市以上で展開し、10万人以上のユーザーが登録。
その提携先には、北欧のホテルチェーン「スカンディック・ホテル」のほか、スウェーデンの大手スーパー「ICA」やコーヒーチェーン「Wayne's Coffee」なども含まれている。
・投資ファンドも欧州進出を支援
「Karma」」は、2017年7月、スウェーデンの投資ファンド「eEquity」などから3,000万クローナ(約4億円)の資金を新たに調達。
今後は、対象エリアをスウェーデン国外の欧州諸国にも拡大させていく方針だ。
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