海外・国内のベンチャー系ニュースサイト | TECHABLE

TECHABLE

Enterprise 【Interview】いじめの相談を匿名で!世界が注目する問題解決プラットフォーム「STOPit」とは?

Enterprise

【Interview】いじめの相談を匿名で!世界が注目する問題解決プラットフォーム「STOPit」とは?

SHARE ON

このエントリーをはてなブックマークに追加
stopit_1いじめを苦に自殺する子どもたちのニュースが、後を絶たない。近年、いじめ防止対策推進法を筆頭に、政府もさまざまな対策を掲げている。しかし、なかなか解決しないのが現状だ。

海外ではすでに、アプリを利用したいじめ対策サービスが多数リリースされている。お役所や教育現場任せにせず、社会一丸となって、この問題に取り組むべきときがきているのかもしれない。

日本国内での注目株は、米国発の問題解決ツール「STOPit(ストップイット)」だろう。いじめを受けている人、もしくはそれを目撃した人が、匿名で学校などの組織担当者に報告・相談ができるプラットフォーム。アメリカCNNの「世界を変えるために役立つアプリ5選」に選出された他、元 米大リーグ ニューヨーク・ヤンキースのデレク・ジーター氏が投資するなど、世界各国で高く評価されているサービスだ。

取材に応じてくれたのは、ストップイットジャパン代表取締役の谷山 大三郎(たにやま だいざぶろう)氏。当事者である子どもたちとその親はもちろん、悲しい報道に胸を痛める大人たちにとっても、必見のインタビューとなった。

・いじめの早期発見に貢献


Q1:海外ではすでに高い評価を受けているサービスですが、日本国内展開に当たって変えている点がありましたら、教えてください。
stopit_2現在、日本展開に当たってサービス変更をしている点はありません。ただし、日本での展開も進んできましたので、導入校での効果検証や使用者からのフィードバックによって、日本独自のサービスを検討していきたい、と考えています。

Q2:日本のいじめ問題は深刻な状況です。本サービスはどういった形で、問題解決に貢献できるのでしょうか。
stopit_3いじめの早期発見、抑止効果によるいじめ自体の減少、そして教職員間の情報共有に貢献できます。いじめ、特にネットいじめは、クローズドな場で行われるため、早期発見が難しいという特徴があります。しかし、「STOPit」は、いじめの発見者による報告や相談を、いつでもどこでも受け付ける環境を作るので、ネットいじめの早期発見も可能となります。

また、クローズドなSNSの世界と学校や教育委員会をつなげることで、抑止効果も得られます。さらに、報告・相談内容は、あらかじめ登録している関係者に自動で届けられるので、情報共有が簡単かつ確実に行われます。

・ITの力を借りずに子どもたちが直接行動を起こせる社会が理想


Q3:いじめをなくすため、今後の社会でどのように対処していくべきだと思われますか?
stopit_4同調圧力に屈せず行動できる子どもたちが、増えることだと考えています。いじめをしてはいけないと思っている子どもは、大勢います。しかし、周囲の雰囲気に同調し、いじめに加担してしまっているのが現状です。

一人でも多くの子どもたちが、同調圧力に屈せず行動すれば、クラスの雰囲気は変わり、いじめはなくなるのではないでしょうか。最初は「STOPit」を活用する子どもたちも、いずれは直接行動できるようになり、いつか「STOPit」が必要のない学校や社会になる日が来ることを願っています。

Q4:すでに東京学芸大学附属高等学校への導入は決定しているそうですが、それ以降の展開について、どのように考えられているのか教えてください。
5月に柏市全20校で「STOPit」が導入され、国内では25校、約12,000人に達したことで、多くのメディアに取り上げていただきました。おかげでサービスの認知度が高まり、現在多くの教育委員会や私立学校から、お問い合わせを頂戴しております。

今後も多くの教育委員会、学校に導入いただくとともに、日本において「STOPit」がどのような効果を発揮するか、大学等と連携を組み、しっかりと検証と改善をしていきたい、と思っております。

「STOPit」が提唱するのは、ほんの少しの勇気。理想は谷山氏の言うように、ITに頼らず行動できる社会になることだ。本サービスが、そのきっかけになることを願う。(取材・文 乾 雅美)

STOPit

関連記事

Techableの最新情報をお届けします。
前の記事
次の記事

#関連キーワード


WHAT'S NEW

最新情報