とりわけ、米国人に人気のリゾート地として知られ、2016年に空路でこの国に入国した外国人旅行者のうち、米国人が8割以上を占めている。
・家庭でケイマン諸島の郷土料理を楽しめる宅配サービス
ケイマン諸島観光省(DoT)は、2017年6月、食材とレシピを組み合わせた“ミールキット”の宅配サービスを展開する、米カリフォルニア州のスタートアップ企業「Chef’d」と提携。
「Chef'd」は、米国内のユーザーを対象に、2017年9月15日までの期間限定で、ケイマン諸島の郷土料理を家庭で簡単に作ることのできる“ミールキット”をオンライン販売する。
ケイマン諸島の一流シェフ4名が開発したレシピをもとに、必要な食材や調味料などがセットされた“ミールキット”には、マヒマヒ(シイラ)のソテーやチキンカレーなど、5種類をラインナップ。
ケイマン諸島観光省(DoT)では、ケイマン諸島の“味”を家庭で手軽に体験してもらうことで、食の観点からケイマン諸島の魅力をアピールし、新たな顧客層の開拓につなげたい考えだ。
・新たな食の観光プロモーションの手法に!?
国連世界観光機関(UNWTO)が加盟国を対象に実施した調査によると、「食通の観光客をターゲット層にしている」と回答した割合が7割にのぼるものの、「食の観光について十分にプロモーションできている」と感じているのはわずか1割にとどまっている。
ケイマン諸島と「Chef'd」による“ミールキット”を介したプロモーションは、郷土料理を食べるだけでなく、料理をつくるプロセスをも体験させることで、観光地の食文化をリアルに伝えるユニークな試みといえるだろう。
Chef'd