欧州では、独大手自動車メーカーBMWらが傘下におさめる「HERE」や、オランダの「TomTom」など、自動運転車向けの高精度地図データを提供する企業が現れはじめている。
・センサー技術とクラウドソーシングにより3D地図データを収集
米国では、ニューヨークのスタートアップ企業「CARMERA」が、道路の三次元地図データを提供するプラットフォームの構築に取り組んでいる。
「CARMERA」の特徴は、より効率的に道路の情報を収集するべく、最新のセンサー技術とクラウドソーシングを融合させている点だ。
運送会社らとの提携のもと、配送中のトラックやバンに、最新のセンサー技術を導入した3Dカメラを装着させ、道路の様子を撮影。
提携先は、その見返りとして、配送車のモニタリングデータや安全性・効率性にまつわる分析データをCARMERAから無償で得られる仕組みとなっている。
・日本でも自動運転車向け高精度地図の構築に着手
日本でも、自動運転車用の高精度地図の構築に向けて、三菱電機や地図制作会社のゼンリン、トヨタ⾃動⾞をはじめとする自動車メーカーらが、2016年6月、ダイナミックマップ基盤企画株式会社を設立。
2017年6月末には、社名をダイナミックマップ基盤株式会社に変更して事業会社化し、国内の高速道路・⾃動⾞専⽤道路を対象に、高精度地図データの整備に着手する方針だ。
自動運転車の実用化に向けて、欧米や日本を中心に、地図データも“二次元”から“三次元”へと急速かつ大幅に進化しはじめている。
CARMERA
ダイナミックマップ基盤企画株式会社(2017年6月30日より「ダイナミックマップ基盤株式会社」に社名変更)