・EVAは18歳の学生が開発中の“乳がん検知ブラ”
開発をしているのは、メキシコの18歳の学生Julian Rios Cantu氏を中心として結成された会社“Higia Technologies”。OECD(経済協力開発機構)のデータによると、メキシコでは100万人に9.5台のマンモグラフィーの機械しかなく、受診には費用がかかるし、検査の待ち時間も長いという問題があるという。
診断や治療が遅れることは、命に関わる。Cantu氏は、自身の母の乳がん闘病を目の当たりにした体験から、もっと多くの人が乳がんを早く認知し、治療を受けられるよう、このブラジャーの開発を思い立ったという。
・200のバイオセンサー搭載
ブラジャーには約200のバイオセンサーが搭載されており、胸全体の表面をマッピングし、温度変化のほか、胸の体内組織に流れ込む血流量をチェック。これは、がん細胞が増殖するには大量の血液が必要になるためだ。
センサーが検出したデータはBluetoothを通じてPCやスマートフォンアプリへ送信され、解析がおこなわれる。週に1度、90分間のブラジャー着用をすることで、規則的なデータを累積していくという流れだ。
・今後は臨床試験の後、実用化を目指す
早期ステージの乳がん兆候を検知できることを目標とし、現在はプロトタイプの段階。
“Global Student Entrepreneur Awards”というイベントで受賞をし、2万ドルの賞金を得た「EVA」は、今後は実験や臨床試験を経た後、実用化のステップへ進めていきたい意向だ。
コストの高い専用機械を配備するよりも、ずっとお手軽に安価でおこなえ、早期乳がんが発見可能になるメリットは大きいだろう。期待して待ちたい。
EVA