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Tech NEC、耳に装着するイヤホン型端末“ヒアラブルデバイス”を発表 2018年度事業化を目指す

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NEC、耳に装着するイヤホン型端末“ヒアラブルデバイス”を発表 2018年度事業化を目指す

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NEChearableスマートフォンやタブレットといったスクリーン基盤の端末は、どうしても視界が遮られたり、注意がそこに集中してしまい、歩きスマホの原因となったり、自動車運転の妨げとなってしまうことがある。そこで今、NECが取り組んでいるのが“ヒアラブルデバイス(イヤホン型端末)”の開発である。

・耳穴の形状によって異なる“音響特性”に着目


2016年には長岡技術科学大学の協力を受け、“人間の耳穴の形状によって音の反響が異なる”ことを生かした新たな“バイオメトリクス個人認証技術”を開発した。

開発チームでは、耳の形状は個人個人によって異なることに着目。ユーザーはマイク一体型イヤホンを耳に装着する。イヤホンのスピーカーから数100ミリ秒の音響信号が出力されると、耳の穴で音が反響し、その音をマイクから収集する。その人固有の“音響特性”を1秒程度で瞬時に測定できる技術だという。

NEChearable2忘れたり紛失しがちなパスワードや鍵に比べて、セキュリティ面でも安心で、かつ移動したり作業しながらでも音響信号の測定ができるため、動作の邪魔にならないなど、多くのメリットがある。

・ヒアラブルデバイスのプロトタイプを発表


2017年5月には、ヒアラブルデバイスの実験用プロトタイプの開発を発表。デバイスはBLE(Bluetooth Low Energy)でインターネットと接続可能だ。

マイク、スピーカーのほか、顔の向き・姿勢・移動情報を常時検出可能な“9軸モーションセンサ”を搭載。取得した情報をもとに、本人の特定や地磁気による屋内位置測位をおこなう。

加速度・ジャイロ・地磁気センサによって、地下街やビル内のようなGPSが届きにくい場所でもユーザーの位置を特定できる。

また、手首に装着するウェアラブルデバイスに比べ、頭部付近は揺れが少ないため、ユーザーの顔の向き、歩いたり走ったりという動作状況を把握したり、将来的には脳波などの生体情報の収集までできるようになるという。

・2018年度の事業化を目指す


NECでは、個人認証技術や位置測位技術、音響AR(拡張現実)技術、バイタルセンシング技術などを組み合わせたヒアラブルプラットフォームサービスの2018年度事業化を目指しており、デバイス開発者や事業者向けに、APIなどの公開を開始するという。

機能性・安全性の高い、まったく新しいタイプのコンピューティング技術が早ければ来年実用化される。楽しみに待ちたい。

NEC ヒアラブルデバイス

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