疼痛やPTSDをはじめ、様々な病気の治療へのVRの本格導入に向け、日々臨床試験が重ねられている。
そんななか、米スタンフォード大学のルシール・パッカード小児病院の医師らの間ではVRのさらなる活用法を検討中である。
・シリコンバレーのスタートアップと協働
同病院の医師らは、教育用VRシステムの開発を強みとするシリコンバレーのスタートアップLighthaus社とチームを組み、心臓病に特化した医学啓蒙用のVRシステムを開発中だ。
患者およびその家族に対し、口頭による説明のみでは伝わりにくい医学情報への理解を促すことを目的としている。
・ヘッドセットとコントローラで心臓を自由自在に操る
頭にVR用ヘッドセットを装着し、コントローラを手で握れば、目の前はヴァーチャルな心臓の世界だ。
心臓の中をさまよいつつ、血流レベルを自分の肌で直接感じたり、自由自在に心臓を動かし、実際に心臓を開いて、欠陥部分をじっくり観察したりすることができる。
さらに、外科医によって欠損部分が縫合される過程を自分の目で確かめたりすることも可能だ。
患者および家族が十分納得のうえでの診療行為が求められるなか、VRは重要な意味を持つと言える。
Stanford Children's Health