そんななか、フランスではスタートアップRythmを筆頭とする神経科学領域のエキスパート集団のもとで、世界初の睡眠障害用AI診断プラットフォーム「Morpheo」を開発する大規模プロジェクトが進行中だ。
・フランスの開発者集団が開発
Rythmは仏パリおよび米カリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置くスタートアップである。
フランス政府や投資銀行より資金を調達し、エコール・ポリテクニークやパリ第5大学の研究者らと共同で「Morpheo」を完成させた。
Rythmはすでに睡眠の質を上げるアプリ「Dreem」を開発しており、睡眠分野のパイオニアとも言える存在だ。
・高精度のAIを採用
「Morpheo」は高精度のAIを採用。大容量の睡眠データに準拠した機械ティーチングモデルとなっており、睡眠時の生理現象を自動的に解析しながら、睡眠障害および関連の病気を特徴づけるパターンを識別する。
従来の睡眠ポリグラフ検査を併用することで、画像を可視化し、無呼吸状態を自動的に検出することが可能だという。
さらに、複雑な睡眠データが可視化されるようになっており、睡眠障害の診断に重宝することだろう。
・ウェアラブルデバイスにも対応予定
将来的には睡眠ポリグラフ検査からウェアラブルデバイスまで、ありとあらゆる検査機器と連動させるほか、睡眠障害以外の病気の診断・研究への応用を検討している。
未病の段階で病気を発見することで、医療費の大幅削減を実現する医療が求められるなか、Morpheoはその先駆け的存在として未来の医療業界をリードしていくことを期待ししたい。
Morpheo