日本人にとって、魚はなじみ深い食材だ。四季を通じて、美味しい魚をいただけるのは、ひとえに魚を捕ってくれている漁師たちのおかげ。そんな漁業をサポートするツール「PISCES」を、ただ今イギリスのSafetyNet Technologiesが開発中だという。
・光の放射で魚を引き寄せたり、追い払う
「PISCES」は光の放射を使って魚を引き寄せ、漁師が目当ての魚を捕らえるためのデバイス。目的の魚以外の不要な他の海洋生物を寄せ付けないようにし、誤捕獲を最大90%も減らす効果があるという。
漁業産業はグローバルな産業で、近年、捕獲した魚の5匹に1匹が廃棄されており、それは年間2700万トンにも及ぶという。魚にとっても漁師にとっても、世界経済や環境にとっても良くないことだ。
・網に取り付ける
そんな問題を解決しようと取り組まれてきたのが、ライトを放射するデバイス「PISCES」。トロール船のネットに、20個のライトとチャージャーのセットを取り付ける。
・光の種類によって、影響を受ける魚は異なる
異なる種の魚や甲殻類は、異なる光によって影響を受ける。ある種類を引き寄せる光は、別の種類を追い払う。それは光の種類によるという。
「PISCES」を使って容易に、光の波長、強度、分極、フラッシュパターンを調整できる。再チャージでき、取り付けも難しくなく、釣り環境に特化したデザインで、安心して使えそうだ。
特別な薬剤や食材を使うことがないので、余計なコストがかさむ心配もないし、海や周辺環境を汚染する心配もない。
・Indiegogoで出資を募集中
漁業に関する問題は海洋大国日本にも関係の深い話だ。現在、クラウドファンディングサイトIndiegogoで出資を募集しており、キャンペーン終了後もプロジェクトは続行され、開発が進められる予定。
PISCES