世界的に活躍するデザイナーOrit Dolevが「NOMAD」を開発したのも、まったく同じ理由から。アジアと南米を旅した際、彼女は現地の人々とのコミュニケ―ンツールとしてギターを持参した。ところが、いざ弾き始めると弦が壊れ、演奏ができないまま終わってしまったという。
帰国したDolev氏は、この経験を生かそうと製品開発を決意。フレキシブルでミニマムなデジタルギター「NOMAD」の製作に着手した。
・強靭な弦とアプリで“どこでも演奏”を実現
「NOMAD」の弦素材は、フレキシブル・ラバー。見た目は従来の弦と寸分違わないが、こちらは軽くて扱いやすい。ニッケルやステンレスと異なり、耐久性に優れ、切れにくいのが特長だ。
ストリングの調整は、専用アプリで行う。アコースティックやエレキギターはもちろん、シタールといった民族楽器の音に近づけることも可能だ。アプリにはフレットレスモードも備わっており、音階で区切らず音の余韻を残せるようになっている。ピッチのコントロールも自由自在。専用のヘッドフォンもあるから、混雑した場所での練習もOKだ。いいメロディーが浮かんだら、その場ですぐ作曲してしまおう。
・ポータブルアンプ機能付きのカバーも!
Dolev氏はさらに、楽器を保護するためのケースカバーも製作。これはポータブルアンプの機能を備えていて、他のユーザーと自分の好きな音楽を共有することもできる。
さて、この「NOMAD」。現在はプロトタイプの段階で、残念ながら発売は未定。サマーヴァケーションには間に合ってほしいところだが、市場に出回るのは当分先になりそうだ。
NOMAD