ただ、足腰が不自由だったり、荷物が多かったりする乗客にとって、広大な空港内の移動には困難が伴う。
・空港内の移動にピッタリな小回りの利く専用ビークル
小回りの利く空港内の移動手段として、ゴルフカートが流用されていることも多いが、「より空港内の使用に適合する乗り物を」というニーズに合わせて、オランダのStudio Rotorが開発している乗り物が「Multimobby」だ。
安全性確保のため、自動無人運転式ではなく、ドライバーが搭乗する有人式で、乗客最大7人乗りのスペースを保有する。荷物ラックは車体背面に設置されている。
・その場で360度旋回、エレベーターにも乗り込める
この電動式乗り物はキャタピラのような推進方式を採用しているため、その場で360度旋回することが可能で、なんとエレベーターへの乗り込みも楽々できる。
乗り物の全体は、透明な囲いで作られており、乗客が腕や顔を伸ばして、周囲の障害物と衝突しないように配慮。
ドライバーの座席は上がるようになっていて、乗客の頭越しに視界を確保した安全走行が可能になっている。
・センサーとカメラが障害物を自動検知
また、車体前後には距離センサー、オプショナルカメラが搭載されており、360度周囲環境を自動的に検知し、人や障害物を避ける手助けをしてくれる。
低い入り口ステップ、広く開閉するスライド式ドアも、乗客が乗降しやすいように配慮。
・現在、ベルギーとイギリスの空港でテスト運用中
安全面と機能面両方が考えられた「Multimobby」は、空港や病院、広い公共スペースなどで利用するのにピッタリだ。現在、ベルギーのブリュッセル空港、イギリスのヒースロー空港でテスト運用が開始されているという。
Studio Rotor