Expedia“Product and Design”の上席副社長Arthur Chapin氏が、シンガポールのオフィスでデモを公開したという。
・予約前に、目当てのホテルや観光地をVRでライブ体験
ユーザーから見れば、高価なツアーやホテルの予約にはリスクが伴う。あらかじめ写真を見たり、紹介文を読み込んだりして情報を集めるが、よりリアリティある情報、ライブ感がある情報はいくらでも欲しいのが実情だろう。
そこで活躍するのがVRの技術。ホテルのドアを開けたり、バルコニーに出てみたり……といったVR体験を通じて、ユーザーは旅行検討先のイメージをよりつかみやすくなる。
近年各社からローンチされているVRギアは、一般家庭にも身近な存在になりつつあり、将来的には自宅での予約時に利用する……なんてことも可能になるかもしれない。
・音声技術など、最新技術の導入も
「Expedia」が検討しているのはVRだけではない。「Amazon Echo」のようなスマート音声デバイスを旅行予約に活用しようという試みだ。もちろん、先述のチャットボットもその一環。
同社では昨年10億ドル超の技術投資をおこなった。VR、音声技術のほか、electromyography(EMG、筋電図検査)の研究にも取り組んでいる。EMG検査は筋肉の活動性を調べる生理学的検査のひとつ。ウェブサイト閲覧中のユーザーの顔の筋肉の反応と、感情との関係性を追跡し、予約時の不満や不便性を把握する手助けとなる。
同社では、2020年までに総予約規模を1000億ドル(1100億ドル)に増やすという目標を掲げている。私たちユーザーとしては、より便利に快適に、多くの有用な情報が利用できるに越したことはない。今後の動向を見守りたい。
Expedia