一方、IT大国アメリカでは、賃貸のスマートシステムがすでに普及しているという。急成長中のスタートアップ企業IOTASによるもので、ポートランド、サンフランシスコを中心に、数百もの新築マンション・アパートで展開中だ。
・憧れのスマートホームを賃貸で実現
同社が提供するのは、社名と同じスマートホームシステム「IOTAS」。不動産開発者やオーナーシップグループと直接提携することで、導入規模を拡大してきた。
システムはユニット1つあたり、最大30個のデバイスで稼働。ドアのロックや照明の切換え、セキュリティなど、一般的なスマートホームに見られるほとんどの機能を持ち合わせており、おなじみのネストをはじめ、Amazonエコー、Googleといったサードパーティーにも対応している。
「IOTAS」システムは、居住者の日常行動や習慣を学びながら、個々に合った環境をカスタマイズしていく。気になる光熱費の管理もばっちり。エネルギー使用量に関する知識を蓄積し、そのデータに基づいて、居住面積と電力料金の削減を自動化する。
・全米各都市で拡大中
ユーティリティの制御は、モバイルアプリを介し、住人または不動産管理者がダイレクトに行う。事前準備は、専用アプリのダウンロードのみ。入居と同時にこれらのシステムを、利用できるようになっている。引っ越し先が「IOTAS」導入マンションであれば、アプリのリインストールは不要。ところ変わっても今までと同じように、スマートホームライフを満喫することができる。
ダラス、ヒューストン、アトランタ、シカゴ、フィラデルフィア、コスタメサ、オマハなど、全米各都市にじわじわと浸透し続ける「IOTAS」。停滞する賃貸不動産業界の突破口となるか、要注目だ。
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